■ 第6回ワークショップ
(囲炉裏造り・ボイラー設置・土壁ぬりのための準備)

日  時:平成21年2月14日(土) AM8:30〜12:00 PM13:00〜17:00
天  候:  → 晴   気温:17〜23度
作業内容: 囲炉裏造り・ボイラー設置・土壁ぬりのための準備
              
参 加 者:
        後藤 克幸
        富岡 昭秋
        大久保 松俊
        宮内  績
        泉  浩壽
        越智 治徳
        上野 栄治
        横田 由香
        横田 拓巳
        児玉 武志
        仙波 リエ      計 11 名


暖かな朝を迎えた藤渕邸。
今日は囲炉裏造りにボイラーの設置、
土壁塗りのための準備など、忙しくなりそうな気配。



早速、始まった囲炉裏造り。
4辺にセメントを塗りレンガを並べ、内枠をつくる。



今日は小田小学校2年生、横田拓巳君もお母さんの由香さんと
一緒に参加!富岡さんの手元をじっと見つめる。
コテやセメントは子どもにとってたまらなく興味を引くもののようだ。



レンガの内枠、完成。
次は、側面に土を盛り付けていく作業へ.
土の準備を行う。




梁から下の柱や壁の汚れを丁寧に拭き取っていく。
壁塗り前の下準備



玄関入ってすぐ横に、壁を作る。担当は後藤さん。
上野会長と打ち合わせながら進める。




外ではボイラーの設置作業が始まる。
これは下釜の部分。
“おーい、手をかしてや!”
何キロあるのか、非常に重い。大人4人がかりでゆっくり運ぶ。
今日はぽかぽか陽気のため、汗がにじみ出る。




たらいミキサーの力強い運転音が響きだす。
囲炉裏に使う土作りが始まった。
赤土、石灰、水を入れ混ざり合うのを見守る。
ある程度混ざったところで、すさをほぐしながら入れる。
出来上がるとバケツに入れ、何往復もして囲炉裏まで運ぶ。




2種類のすさ。右のすさは繊維が細かく、
仕上げ用の土を作るときに混ぜ込む。
左は繊維が荒く、下地用の土に混ぜる




たらいミキサーの音を聞きつけた拓巳君。
視線はクギづけに。
とにかく、何かお手伝いしたくてたまらない様子!




囲炉裏に練った土を入れる。
“さあ、ここからは人手がいるよ”




こんな風に、掛矢(かけや)で土を固める。
富岡さんが手本を見せる。




やっと出番がきた!!
出来上がりの姿を想像しながらたたく。
力が強すぎても、弱すぎてもうまくいかない。
土を押さえるようにたたく。




梱包を外され、お目見えした下釜。



水平器で見ながら、下釜を置く土台を設置する。




“せ〜の!”
わずかな移動も人手を要する。




お次は上部のタンク設置へ。
これもかなりの重量。下釜と合わせると、400キロ程度
の総重量になる、とボイラー担当の越智さん。
円筒形ということもあって、運搬には労を要する。




皆で下からのぞき込む。
中心部は下釜で薪を燃焼させた時に出る熱や煙の通り道。
いずれ、すすやタールで真っ黒になる部分。
その周りに巻かれた管を水が通ることによって、
温められお湯として供給されるしくみ。




“さあ〜、のせるよ!”




下釜とタンクの座りを見ながら設置する。
様子を一柳さんも見守る




ドッカと据えられたボイラー。
“顔”になる部分には、温度計、油焚と薪焚の切り
替えスイッチ、水温設定のつまみがある。
これから、配管や諸設備とつなぎ合わせ床暖房との
試運転が待たれるところ。




どすん、どすん、どすん…

“中で、餅つきしよるようなのお〜”外から誰かの声が聞こえる。
土はたたき固めると、予想以上に小さな体積になる。
たたき班は黙々と打ち続け、タライミキサーも休みなく稼動する。
まだまだ作業は続く…。




ボイラーを見ながらの休憩。
完成に向けての段取り中心の会話。
床暖房設備から内装・建具・照明に至るまで尽きない。
時期はずれのぽかぽか陽気の中、追い込みに入った現場
はあわただしさを増しているよう。




居室や土間とのつながりを考慮した壁を造る。
一つ一つが意味を持つ、大切な部分になる。




囲炉裏が完成の姿を見せ始める。
ふっくらとした側面に、仕上げ用に練られた土をさらに
盛ってコテで押さえ撫でる。
ここからはプロの出番。
なめらかに仕上げられていく様子を見ていると疲れも癒される。




完成した囲炉裏。周りの養生シートも外され、
居室の一部としての表情を見せ始めている。
“灰を入れてみよう” 
“五徳(ごとく)があったら、茶が沸かせるのお!”
“鮎を持ってこようか”…などなど、想像も広がる。




床暖房の温水パイプ敷きに取り掛かる。
ダンボールで型紙を作り、パイプの折り返し地点のカーブを描く。
パイプが居室全体をバランスよく張り巡らされるために、
出発地点から最終地点まで考えながら描いていく。




丸ノコをあて、カーブの輪郭を切る。
その後、鑿(のみ)でいらない部分を削りだす。





パイプを溝に納めてみる。       初心者も鑿を体験!
“これならいける!”いつもは触れることのない鑿を手にすると
気分は“匠”。




               溝を掘られた下地板。【写真上です】
作業はいよいよパイプ敷きに移る。



一筆書きになるように溝にはめ込んでいく。
はめ込んだ後もパイプの弾力で浮き上がるため、
仮止めのテープをはり付けていく。




外では越智さんがボイラーにつなぐ
給水パイプの準備を始める。
パイプにネジをきっていく様子を不思議
そうなまなざしで見つめる拓巳くん。




ボイラーの試運転に向けて給水管を立ち上げ、
固定しておく。




少し陽が傾いてきたころ、持ち寄った灰を囲炉裏に入れる。



裏山でとってきた杉の枯葉や枝を入れ、火をつける。
ぱちぱちとはじけるような音と、香ばしい杉の焼ける
香りが立ちのぼる。




小さかった炎は、あっという間に火柱に。




部屋中に灰色の煙が立ち込める。
杉の葉を焼き尽くしたところで、炎は徐々に小さく
なり始め、煙は治まり始める。




皆で囲炉裏を囲む。
これから、ここでやってみたいことが口をついて次々と出る。

特等席は柱の背もたれのある上野会長の座っているところ。
じんわりとした暖かさが頬にあたる。
側面の土壁も少し早くかわきそうだ




囲炉裏の炭に灰をかぶせ、今日の作業を終える。
次回は佐賀県武雄市からNPO法人循環型たて
もの研究塾・理事長の山田信行先生をお迎えし、
ワークショップを開催する予定。豊富なご経験
や専門的な見地からのご意見をお聞きしてみたいところ。




漆喰の下塗りに使われる土も既に練り上げられ、次回を待つ。




空 き 家 再 生

「内子町商工会」小田支所
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